ヒアルロン酸をしたが、すぐに元に戻ってしまいました。
2017.04.10
プチ整形
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一口にヒアルロン酸と言っても、使用する製剤の種類や注入方法、医師の技術などによって効果の実感が変わってくることがあります。技術的な問題で、部位に適した製剤を使用していなかったり、経費削減の為、製剤そのものを水で薄めて使用していることもあります。また、医師が正しく長期持続する注入方法を知らない場合もあるのです。
以下に、ヒアルロン酸がすぐになくなってしまうと感じる理由を詳しく解説していきます。
ヒアルロン酸注入の仕組みとは?
どんな治療?
もう、ご存知の方も多いかとは思いますが、ヒアルロン酸注入とは、主に気になるシワの部分に注入することで、シワを目立たなくし、若々しく見せてくれる治療です。また、鼻や顎に注入することで鼻を高くしたり、顎をシャープにしたりすることもできます。体にも使用することができるため、手軽にバストアップすることもできる治療となっております。
部位によってはわずか5分ほどで注入することができ、直後からメイクもできるため、メスを入れる手術よりも大変手軽で、最近ではお仕事帰りや、ショッピングのついでなどにも受けていかれる方が大変多くなってきています。ダウンタイムもほとんどなく受けられるのも人気の秘密です。
ヒアルロン酸の持続期間
大変手軽で人気のヒアルロン酸ですが一度打ったからといって、永久的に持続するものではありません。部位によっても異なりますが、平均的に1回目の注入で約半年から1年ほどの持続期間となります。
初回の注入では、【約半年から1年】で実感がなくなってしまうことが通常ですが、実は体内にはヒアルロン酸が残っている状態ですので、2回目以降はさらに実感頂ける期間が長くなります。
以下にヒアルロン酸の持続の仕組みをわかり易く説明します。
【図1】
ヒアルロン酸は少しずつ馴染んできます。実際、馴染んだ状態③からヒアルロン酸が体内に吸収されるのは5年以上の経過を要するものと思います。では患者様が5年間持続していると感じるかというと、そうではありません。患者様は昔の状態は覚えておりませんので、あくまで注入直後①からある程度馴染んだ状態で吸収されてなくなってしまったと感じるはずです。
以下の図のようにヒアルロン酸を追加する際には、馴染んだ状態に追加していきますので、積み重なっていきます。
2回目以降患者様が実感する期間は長くなっていきます。同じ部位に2~3回注入することで、しばらく注入しなくても効果を実感して頂けるケースがほとんどです。
※部位やしわの深さによっても多少異なりますので、ご希望の部位を注入される際に確認して頂くといいでしょう。
どうしてすぐに元に戻ってしまったのでしょうか?
インターネット上では、ヒアルロン酸注入後、1ヶ月もしないうちに元に戻ってしまったという声が多数寄せられています。実際に当院に来院される方からもよく聞かれます。原因を探っていきましょう。
原因その① 医師の説明不足
上記でも説明しましたが、ヒアルロン酸の持続の仕組みは以下の図が基本的な考えとなります。
【図2】
例えばシワの浅い患者様に注入した時には持続期間は非常に長く1回の注入で3~4年位持続します。
【図3】シワが浅い場合
次にシワの深い患者様の場合を説明します。
ヒアルロン酸は1本1ccとなりますので、シワの深い患者様の場合1本1ccの注入ではシワを完全に埋めるには足りません。
それでも、1本の注入でわずかにはシワは浅くなったと感じるかとは思いますが、完全にシワが埋まっている状態ではないため、このような患者様の場合、「殆ど効果の実感がなかった」あるいは見慣れてしまう事で「すぐになくなった」と感じてしまう事になります。
しかし2回、3回と積み重ねていく事で、少しずつ持続が長くなり、シワが埋まってしまえば、そう簡単には減らなくなります。
【図4】
特に、ほうれい線に関しては、高齢になりタルミなどが強くシワの深い方の場合ですと、ある程度ヒアルロン酸の量が必要となりますので、このようなケースになることも考えられます。
ただし、こういった事が起きる原因は医師の説明不足によることがあげられます。医師は、患者様のシワの状態も見て、1回目の注入でどの程度改善するのかを、患者様に説明することが大事です。
又、患者差にこのような持続の原理を説明することで、患者様のご理解とともに治療を勧めていかなければ、患者様の満足度には繋がらないケースが多々あります。しっかりとした説明のもと治療が行われていれば、患者様も納得して治療にご満足いただけるはずです。
原因その② 部位によって適切な製剤を使い分けていない
「ヒアルロン酸」といっても、製剤の種類は多種あることはご存知でしょうか?どの部位にも同じ薬を注入しているわけではありません。注入する部位の特徴に合わせて、それに適した製剤をしようしていきます。
※写真はイメージです
製剤には粒子の細かい柔らかいものから、粒子の大きい硬いものまでたくさんの種類があります。
【柔らかいヒアルロン酸】
また、皮膚の薄い目の周りなどにも使用することができます。
このような柔らかく水分が多いヒアルロン酸は、硬いヒアルロン酸と比べると吸収するのが早いという特徴があります。
【硬いヒアルロン酸】
例えば、胸のバストアップ、鼻を高くする、顎をシャープにする際などに使用していきます。硬さがある方が、シャープな形を作ることもできますし、比較的持続期間も長くなります。
硬さのあるヒアルロン酸は、深い層に注入することもできます。反対に、硬いヒアルロン酸を浅い層に注入してしまうと、凸凹が目立ってしまうこともあるのです。
【中間の硬さのヒアルロン酸】
このような製剤は、ほうれい線や口角などの比較的深いシワなどにも非常に効果が高いものになります。
反対に、硬いヒアルロン酸は、吸収は遅いけれども、浅い層に注入すると凸凹しやすいといえます。
ヒアルロン酸を注入する部位は様々であることから、当然その部位や患者様ひとりひとりに合わせた製剤を選んで注入していく必要があります。
そうすることで、よりきれいに仕上げることもできますし、しっかりと持続させることもできるのです。
しかし、クリニックによっては、多種のヒアルロン酸を用意していないところもあるようです。
例えば、
・鼻を高くしたいのに柔らかいヒアルロン酸を使用すると、すぐに馴染んでしまい、あっという間に元に戻ってしまったように感じるでしょう。
・ほうれい線に関しても、医師に技術がないため、凸凹しにくい柔らかい製剤を用いることで、すぐになくなってしまうというケースもあります。
当院では、常時5種類以上のヒアルロン酸を用意しており、その方のお悩みに合わせて製剤を選んで治療を行っております。
原因その③ しわを消す際、ボリューム形成ではなく、埋めるように注入してしまう
ここでは、ほうれい線のヒアルロン酸を例にしてご説明していきたいと思います。患者様の中には、ヒアルロン酸でのシワ取りは、【製剤でシワを埋める】と思われている方が非常に多くいらっしゃいます。
「ここのシワを消してほしい」「この線にヒアルロン酸を入れてほしい」と言ったご要望もよく伺います。
そのため、ミミズ腫れになるリスクを防ぐため、【柔らかい製剤】を使用する場合もあるようです。
先ほども説明したように【柔らかい製剤】は持続期間が比較的短いため、すぐに馴染んでしまい、実感としてはすぐに元に戻ってしまったと感じることになります。
意外にも、ヒアルロン酸はボリューム形成でシワを改善するということは美容外科医でも知らないことが多いようです。特に大手美容外科などでは、その方法がマニュアル化されているので、正しい方法を知らずに患者様に治療しているということもあります。
原因その④ ヒアルロン酸を薄めて使用している
クリニックによっては、ヒアルロン酸を原液で使用せず、生理食塩水などで薄めて使用しているクリニックも多いようです。
当然ですが、原液100%で使用したときと、5:5で水に薄めたヒアルロン酸とでは、持続期間は単純に半分となってしまいます。
中には、3:7などほとんどが水で薄められたヒアルロン酸を使用していることもあると聞き驚きました。
そのような方法で経費を削減し、利益を得ているクリニックも残念ながら多いということを知って頂ければと思います。
ヒアルロン酸を注入する前に知っておいて頂きたいこと
ここまで、ヒアルロン酸の特徴や、すぐに元に戻ってしまう原因をご説明してきました。
製剤の確認
ヒアルロン酸には多種の製剤があり、適材適所に使い分ける必要があります。
治療を受けられる際には、どのような製剤を使用するのか、また部位によって使い分けをしているのかを確認しておくとよいでしょう。
部位によっては使う必要がありますが、柔らかい製剤の場合比較的馴染むのが早くなります。
こちらの表をご参考にしてみてください。
ボリューム形成という概念で注入しているかどうか
シワへの注入の場合、埋めるように注入している場合はボリューム形成をするよりも仕上がりが凸凹しやすく、また馴染むのも早いため、早く元に戻ってしまうと感じてしまうでしょう。
どのような方法で注入しているのか確認してみましょう。
シワをヒアルロン酸で埋めていくという発想の医師の場合は、凸凹のリスクも懸念したほうが良いですし、凸凹を回避するため柔らかい製剤を使用している可能性も疑った方が良いでしょう。
ヒアルロン酸を薄めていないか
こちらは、なかなか患者様で確認することが難しいですが、そのような不安があると伝えた上で、製剤を箱から出して開封するところを見せてもらえるか聞いてみるといいかもしれません。きちんと原液100%で行っているクリニックであれば、それを見せられないという理由はないでしょう。
以上の点を参考に、治療に臨まれることをお勧め致します。
この記事で取り上げているヒアルロン酸の施術について、
詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
【ヒアルロン酸の施術(水の森美容外科 公式サイトへ)】
2017.04.10
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