鼻のヒアルロン酸注入で、鼻筋が太くなってしまいました
2017.10.03
お鼻プチ整形
鼻のヒアルロン酸注入で、患者様が気をつけるべき事の一つに、「鼻筋が太くなりすぎてしまう」といった事があります。これは「もう少し高くしたい」という患者様の心理によりヒアルロン酸を入れすぎてしまう事が原因です。自分では気付かずに不自然な鼻になってしまった場合、どうしたらいいのでしょうか。当記事では、鼻筋が太くなってしまう要因と対処法について解説していきます。
患者様からのお悩み
※患者様からのご相談
ヒアルロン酸を追加注入の際、鼻筋は少しづつ太くなっていく為、ご自身の鼻の不自然さに気づいていないケースは多いようです。
こういった事が起きないようにする為には、医師が患者様の言われるがまま注入するのでなく、必要性を見極めて注入することが大事になります。また、カウンセリングでヒアルロン酸の経過を患者様に伝えておくことも非常に大切であると思います。
しっかりとした医師のもとで治療を受けていれば、今回のこのようなケースにはなりにくいかとは思います。又、一度ヒアルロン酸を溶解して再度ヒアルロン酸を注入することで、修正は可能ですのでご安心下さい。
以下に、鼻筋が太くなってしまう原因について解説していきますので、ご参考ください。
ヒアルロン酸注入後の経過
まずヒアルロン酸の経過を以下に説明します。
【画像1】
上図にあるようにヒアルロン酸はジェル状の製剤になるので、少しずつ馴染んで高さが減ってきます。実際、ヒアルロン酸が③の状態から完全に吸収されるまでには5年程度かかります。では、患者様が5年間高さを実感しているかというとそうではありません。患者様は元の鼻の高さは忘れてしまうため、①~③の状態のどこかで元に戻ってしまったと感じるはずです。患者様に、お伝えする持続期間はこの馴染んでいく期間をお伝えしています。一般的に初回の注入で患者様が高さを実感している期間は半年程度かと思います。
では、半年おきに注入をし続づけなくてはいけないのかというと、
そうではありません。
以下の図を見て頂くとわかり易いかと思います。
【画像2】
③の状態から2回目の追加注入をした場合には、③の状態に積み重なって持続しますので、持続期間は更に長く感じるはずです。一般的に3回~4回の注入をすると、その後追加注入しなくても、長期間持続するようになります。
鼻筋が太くなる原因
ここから、鼻筋が太くなってしまうという原因について説明していきます。
原因その① 繰り返しの注入
①-1 【患者様が気づいていない】
ヒアルロン酸はジェル状の物質になりますので、多少なりとも馴染んでしまうのは仕方がありません。プロテーゼの場合は、固形の塊なので形は永久に
キープされるはずですが、ヒアルロン酸の場合はジェル状ですので、わずかには馴染んでしまうのです。
【画像3】
これを繰り返すことにより鼻筋が少しずつ太くなっていくのです。
【画像4】
この変化は、少しずつ太くなっていくので患者様本人が気づかない事が多いというのが特徴です。今回の口コミにあるように、周りに指摘されて気づくケースが多いようです。
患者様からすると、
「自分で不自然になっているのに気づかないなんて本当?」
と感じるかもしれませんが、本当なのです。
よくヒアルロン酸を注入しすぎて不自然になっている、という話を耳にすることも多いかと思います。本人はもっと綺麗になりたいという願望のためだけなのですが、追加注入しすぎてしまうと不自然になってしまうのです。
Aそうではありません!!
①-2 【医師の判断】
患者様は、ただ綺麗になりたいというだけで、何ら責任はないのです。これは、医師が、しっかり追加の必要性を見極めて注入を管理していく事が必要不可欠といえます。医師は、患者様の心理と追加注入を希望する傾向を良く理解する必要があります。
鼻のヒアルロン酸に関しては、医師が患者様の希望を受け入れるがままに追加を繰り返すことで、今回のケースのようになっている場合が多いといえます。
プチ整形といえども経験と知識を備えた医師のもとで、治療を行う事をお勧めいたします。
原因その② 誤った注入箇所
次に鼻筋が太くなってしまう、もう一つの原因を説明します。鼻を高くするといった場合に、鼻の付け根のみに沢山注入してしまう医師が多いようです。
理想の鼻の高さとは、横から見た時に目と眉の間から高さが始まり、鼻先を結んだラインが、大体理想の高さといえます。(ちなみに鼻先はヒアルロン酸では高くできません)
当院ではこの理想の高さを理想値といっております。これ以上高いとおでこと同じ高さになり不自然になります。
【画像5】
鼻を高くする場合には、この理想値を目安に高くしていく事で綺麗なシャープな鼻筋を作ることが出来るのです。鼻を高くする際に、鼻の付け根を高くする事ばかりを意識して注入してしまう医師が多いように思えます。
元の鼻の高さは人それぞれ違いますが、この理想値に足りてない部分を補充してあげることで、綺麗な鼻筋を作り上げることが出来ます。
【画像6】
しかし、Bの部分にはあまり余裕がありません。
すなわち、余裕がない部分をヒアルロン酸で高くしている為、ヒアルロン酸の馴染んでいくスピードもAに比べるとBの部分のほうが早いのです。
【画像7】
患者様が、ヒアルロン酸が減ってきたと実感してご来院された場合には、どの部分が減っているのかを明確に見極めて追加注入を行う必要があります。
一般的にはBの部分が減っている事が多いと思います。あくまで患者様が減ってきたというのは患者様の感覚であり、医師側はどの部分が減ってきているのかを横からのシルエットをみて、見極めて追加注入を行わなくてはいけないのです。
良くあるケースとしては減ってきたという患者様に対して、Aの部分にばかり追加注入を行う医師が多いようで、その場合Aの部分は減りにくいため、ヒアルロン酸がたまっていって太くなってしまうケースが多いようです。
鼻筋が太くなる他の原因
上記が、鼻筋が太くなってしまう原因となりますが、このようなケースは非常によく見かけます。大事なのは経験豊富な医師が、しっかりと見極めて注入をするという事が大事なのです。最後に、上記以外の考えられる原因も述べていきます。
①適切な製剤が使われていない
お鼻のヒアルロン酸に使用する製剤は、ヒアルロン酸の中でも硬い製品を使用する必要があります。
柔らかい製剤では馴染んでいくのも早いですし、柔らかい製剤で沢山注入すると太くなりやすいといえます。
②ヒアルロン酸を薄めて使用している
正直、考えにくい事ですが、ヒアルロン酸を生理食塩水で薄めて使用しているクリニックもあると耳にします。このようなことを行うと、鼻に入れたヒアルロン酸がすぐになくなってしまったり、太くなる要因にもなります。
まとめ
日常の診療でも、他院で注入をして、鼻筋が太くなってしまい不自然になっている患者様を多数見かけます。患者様自身が気づいていない場合、医師から指摘することは失礼に当たる為、ご質問を受けない限りは指摘することはありません。
しかし、中には不自然になってしまったという修正依頼でご来院される患者様も少なくありません。対処法としてはなくなるまで待つか、一旦分解注射でヒアルロン酸を溶解して、再度入れ直すかのご提案になります。吸収されるまで待つといっても、入れすぎたヒアルロン酸が減っていくのは数年はかかりますので、溶解して入れ直す患者様が多いといえます。
このように、修正自体は可能ですので、同じような悩みの患者様は、ご安心出来るかとは思います。
この記事で取り上げている鼻のヒアルロン酸注入の施術について、
詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
【鼻のヒアルロン酸注入の施術(水の森美容外科 公式サイトへ)】
2017.10.03
お鼻プチ整形
手術に踏み切る勇気はないので満足しているのですが、最近妹から
「鼻筋が太くなってるよ! おかしい!」と指摘されてしまいました。
自分では気づきませんでしたが、言われてみると最初の頃より
鼻筋が盛り上がって太くなった気がします。
同じような方いますか?
鼻のヒアルロン酸をやってみようと思い、やったことのある友達に相談して見たら、
ヒアルロン酸は太くなるからやめた方がいいといわれました。
本当ですか?