鼻のプロテーゼをしたら感染してしまった
2017.10.11
お鼻
鼻のプロテーゼを入れることで理想の鼻の高さを手に入れることができます。プロテーゼは安全で安心な素材なのですが、1000人に一人ほどの確率で起こるリスクがあります。滅多におこりえない感染ですが、可能性はゼロではありません。もし感染をおこしてしまったらどうしたらいいのでしょうか。当記事では、感染をおこしてしまった再の対処法や原因について解説していきます。
患者様からのお悩み
一体なぜ感染してしまうのか?
鼻にプロテーゼを入れて感染してしまうきっかけは様々ですが、以下、考えられる主な原因について話していきます。
①基本的には安全な素材だけど「プロテーゼは生体にとって異物」
まずはじめに、このプロテーゼというシリコンは生体にとっては異物であるということを理解してください。
異物というと聞こえは悪いですが、医療用のシリコンです。一般の医療でも大動脈の人工血管などに使用されている安全なものです。 基本的に安全な素材ですが、一応生体にとっては異物なので、その異物自体は感染源になる可能性があります。
感染はごく稀に起こりえる事態ですが万が一に備えて、しっかりとフォローしてくれるクリニックを選びましょう。感染が起きた時には、原則抗生剤などの治療では改善しません。もし当院でそのようなことがあれば、早急にプロテーゼを抜去し、症状を改善する治療に最善を尽くします。また、今後の治療方針についても詳しくお伝えしていきます。
②注射(非吸収製剤)で異物を注入した場合
プロテーゼは固形のシリコンで、万一感染を起こしてもそのものを除去すれば治りますが、どうにもならないケースとして、注射で異物(非吸収製剤)を注入した場合があります。 注射で注入したものは塊ではないので注入した製剤だけを完全に取り出すことはできません。
そのため感染が起こった場合には、有効な治療法がありません。
もし注射で鼻を高くする場合は、ヒアルロン酸が安全です。 仕上がりがイメージ通りではない、など気に入らなければ溶解注射で溶かすことができますし、万が一、感染が起こったとしても、異物ではないので、抗生剤の内服程度で改善します。
実際にヒアルロン酸の注入で行った場合も、正しい知識のもとで注入を行えば、持続期間も非常に長く、このような非吸収製剤を使用する意味はまったくないという事が分かるはずです。
以下の記事も参考にされると良いでしょう。
【美容整形で失敗しないための秘訣】
鼻のヒアルロン酸を入れて、3・4年持つと言われたのに、半年で無くなってしまった。
注射で異物を注入する代表的な製材については、以下で詳しく説明していきます。
代表的な「非吸収製材」2つ
他には『エンドプロテーゼ』があります。これはシリコンを溶かしたもの、つまりジェル状のシリコンです。 また、クリニックによっては非吸収製材の名称を別の名前につけ変えて、あたかも聞こえの良い独自のネーミングとして提供していケースもあるので気をつけてください。
過去に、これらの非吸収製材を注入した後、腫れや赤み、膿がたまって皮膚がただれたり、皮膚が壊死したりといった感染症や合併症の報告が多く出ています。
まとめ
基本的にプロテーゼの手術においては、感染のリスクがまったくないわけではありませんが、極めて稀であり、起こったとしても正しい処置を行えば、後遺症等のリスクにつながることもなく安全といえます。 プロテーゼは人体にとっては異物ではありますが、極めて安全という事になります。 問題は、異物を注射で注入する非吸収製剤の使用にあります。
非吸収製材を注入して、数年〜数十年後にトラブルが発生したという報告は以前からたくさん出ているわけですから、美容医療の専門家・医師としてそれを知らないということはありえません。知っていても知らぬふりをして使用するのは決して感心出来ることではありません。
営利を追求しすぎるあまり、安全を考えず、このような製材を使用するクリニックは、いまだなくなることはありません。 患者様も、正しい知識を身につけて、治療やクリニックを選びましょう。
この記事で取り上げている鼻の施術について、
詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
【鼻プロテーゼの施術(水の森美容外科 公式サイトへ)】
【鼻の構造(水の森美容外科 公式サイトへ)】
2017.10.11
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