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鼻の手術後に「イメージしていた高さと違う」といった患者様のお悩みをよく聞きます。顔の中心部である鼻は少し鼻筋を通すだけでもバランスが良くなるため人気の手術ですが、元々の鼻の高さには個人差があるため、すべて同じ高さにしても人によって見え方は異なります。当記事では、鼻の手術後にイメージ相違が起きてしまう原因について詳しく解説していきます。

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患者様からのお悩み

鼻の美容整形で、プロテーゼの手術をしました。手術をして1ヶ月経つのですが、目と目の間が高すぎるので低くしたいと思っています。
また、若干むくんでいるような気もします。鼻のプロテーゼは、この先、低くなるのでしょうか?

ちなみにクリニックでは半年と言われましたが、
とても、信じられません!

大手クリニックで一番高いヒアルロン酸を鼻に打ちました。
しかし、3日経過した今はほとんど無くなっているように思います。ヒアルロン酸を入れる前と変わらないような……。
医師が言うには、「3か月でほとんどの方は無くなります。早い人は一か月で無くなる場合もあります。」と言っています。

注入した直後は鼻が高くて嬉しかったのにもう無くなるなんて悲しいです。こんなもんですか? 他の院では1、2年もつヒアルロン酸があるときいたのですが、そちらに転院したほうが持ちはいいのでしょうか(;_;)

※患者様のお悩みより

今回のお悩みは、「プロテーゼで鼻を高くしたけれど高すぎてしまった」、「ヒアルロン酸注入で鼻を高くしたけれど、すぐに馴染んでしまった」の2つですね。
誰もが憧れる“お顔の理想値”正面でも横からでも、どの角度から見られても美しいお顔は、年齢性別問わず、幅広い方に求められている究極のバランスです。

今回のような手術後に“ご自身でイメージしていたお鼻の高さと違う”といったケースは、医師と患者様のイメージの相違の可能性もありえます。以下、鼻の隆鼻術(プロテーゼ・ヒアルロン酸注入)の仕組みを交え私、副院長西川が詳しく解説いたします。

術後、鼻の高さが希望と違う3つの要因

その1、患者様と医師の考える“高さ”のイメージにギャップがある

元々のお鼻の高さには個人差があり、同じ高さのプロテーゼを入れても、見え方は人によって大きく異なってしまいます。

時に患者様から、「何ミリ位のプロテーゼを入れると自然ですか?」「他の人は何ミリ位にするのですか?」とご質問を頂くことがあります。しかし、元々のお鼻の高さには個人差があり、同じ高さのプロテーゼを入れても、見え方は人によって大きく異なってしまいます。

つまり、厚さが5ミリのプロテーゼが他の患者様には自然だけれど、ご自身に入れると高すぎて不自然になってしまう、ということが起こる訳です。よって、プロテーゼ自体の厚みを基準にしても、仕上がりの高さの参考にはなりません。
これはヒアルロン酸注入による隆鼻術にも共通していることです。注入する量を基準にしてしまうと、例えば「0.5ml」で丁度良い高さの方もいれば、同じく「0.5ml」でも高すぎたり低すぎたりすることもあります。

実は理想的とされるお鼻の高さは共通しているんです!

当院では、患者様のご希望と我々医師のイメージのギャップを極力減らすために、ある基準を設けています。

患者様によって好みのお鼻の高さは異なりますが、実は理想的とされるお鼻の高さは共通しています。理想的とは、客観的に見て鼻筋がしっかり通っていて自然で綺麗な高さということです。当院ではこのお鼻の高さを「理想値」と呼んでいます。
理想値とは具体的に、横から見た際に目と眉毛の中間からお鼻の高さが始まって鼻先までを真っ直ぐ結ぶラインです。

お鼻の高さをどうしようか迷われている患者様には、まずこの理想値をお勧めします。
あとは患者様によって、理想値を標準的な基準として定め、それより少し高め、あるいは控えめなど好みに合わせてお鼻の高さを調節しています。(図1参照)
当院では、この様に客観的に評価できる基準を設けることで、患者様のご希望と医師のイメージとのギャップを極力減らすようにしています。

鼻1

その2、医師の技術的な問題が原因の場合

高さを出して鼻筋を通す場合は、元々の骨格に合わせてプロテーゼを削る技術が必要なのです

お鼻の高さが予想と異なるケースの中で、プロテーゼを入れたけれど“低すぎ”たり“あまり変わったような気がしない”という場合には、医師の技術的な問題もあり得ます。

プロテーゼを鼻に挿入する前には、患者様の元々のお鼻の形に合わせてプロテーゼを削るのですが、お鼻の形は皆さん違います。よく見ると盛り上がっていたり凹んでいたりと、まっすぐというわけではありません。仕上がりとして綺麗な形は、横から見た際にお鼻の付け根から鼻先までが真っ直ぐというのが理想です。(図2参照)

鼻2

技術的な問題をカバーする方法は、プロテーゼを薄くすることです。違和感が少なく確かに自然とも言えますが、低すぎたりあまり変化が見られない原因となります。

元々のお鼻の、盛り上がったり凹んだりしている形に合わせてプロテーゼを削るのですが、これがピッタリ合ってないと不自然な形に仕上がってしまいます。特にお鼻をしっかり高くしたい時にはプロテーゼの厚みがある為、形がずれてフィットしていない場合の不自然さが際立ってしまいます。つまり、高さを出して鼻筋を通す場合には、元々の骨格に合わせてプロテーゼを削る技術が必要不可欠となります

ただし、実は技術的な問題をカバーする方法があります。それは、プロテーゼを薄くすることです。プロテーゼが薄いと柔軟に曲がってくれるため、元々のお鼻の凸凹にプロテーゼがフィットしていなくても、違和感が出にくくなります。これは自然と言われれば、違和感が少ないので確かに自然とも言えます。しかし、当然ですが術後に低すぎたり、あまり変化が見られない原因となってしまいます。(図3参照)

鼻3

その3、ヒアルロン酸の注入量が多すぎた(入れすぎた)場合

「ヒアルロン酸は半年もすれば全て吸収してしまうため、
定期的に必ず注入しなくてはならない」
という患者様の思い込みは、実は間違いなんです!

ヒアルロン酸注入の際に起こりがちな事です。最初は自然だったのに複数回注入を繰り返しているうちに気付いたら不自然な位に高くなりすぎてしまった、というケースです。なぜこの様な事が起こるかというと、理由の1つはヒアルロン酸はいずれ無くなってしまうから、定期的に必ず入れなければいけないという思い込みです。確かにヒアルロン酸は時間とともに少しずつ吸収されていきますが、実際に全て無くなるまでは数年という長い時間がかかります。

では、多くの患者様が思われている、“持続期間”とは何かというと、ヒアルロン酸が少しずつ吸収されていく途中で、多くの患者様が「低くなってしまった」と気になってくるまでのおおよその期間ということになります。これが一般的に、約半年から一年位といわれています。しかし、完全に無くなるまでは数年かかるので、ヒアルロン酸の一部はまだ吸収されずに残っています。2回目以降はこの状態に継ぎ足すことになるので、ヒアルロン酸はどんどん蓄積されていきます。そうすると次第に長持ちする様になったり、最初よりも少ない注入量でしっかり高くすることが可能になります。(下記図参照)

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毎日鏡で自分の顔を見ていると、どうしても自然・不自然の感覚が麻痺してしまう可能性があります。その為、第三者による客観的な判断を求められると良いでしょう。

長持ちする様になることはメリットであり良いことです。
しかし、毎日鏡で自分の顔を見ていると、自然・不自然の感覚が麻痺してしまうものです。すると、第三者が見るとまだまだ十分高いのに、「もっと高くしたい」あるいは「前回から半年空いたからもう入れなくては」と思い込んでしまいます。すると繰り返しの注入で蓄積されたヒアルロン酸により、気付いたら不自然な位高くなってしまっている、という事があり得るのです。これを防ぐには、その時々のお鼻の状態に応じて客観的に判断し、親身にアドバイスしてくれるクリニックを選ばれる事をお勧めします。

この様に、術後のお鼻が高すぎたり低すぎたり、ご希望と違ってしまう場合には様々な原因があります。クリニックで隆鼻術のカウンセリングを受ける際には、上記の事をぜひご参考下さい。

患者様一人一人の骨格に合わせたプロテーゼとは?

一概に鼻のプロテーゼといっても、使用するシリコンや削り方によって色々変わってくるんですね! うーん、奥深いです!

実際に、水の森美容外科で使用しているプロテーゼってどんなものなのか気になります・・・・。
西川先生、詳しく教えてください♪

わかりました。では、L型プロテーゼ・I型プロテーゼの違いから、当院で使用しているプロテーゼを図と共に紹介させて頂きますね!

L型プロテーゼとI型プロテーゼの違い

従来のプロテーゼでは、「鼻筋と共に鼻先を高く出来る」という謳い文句でL型プロテーゼが広く出回っておりましたが、プロテーゼで鼻先を高くすると、鼻先に圧がかかるため数年すると鼻先の皮膚を突き破って飛び出てくるという事例が多発するようになりました。

その為、現在では鼻先への負担が少ないI型プロテーゼが主流となっております。
すでにL型プロテーゼが挿入済みの方で、鼻先を触って負荷がかかっている方は早期に抜去してI型プロテーゼを入れ直しすることをお勧めします。
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鼻先も高くしたい場合は、鼻先に圧がかからないように自身の軟骨を鼻先に移植をしたり、鼻尖縮小(だんご鼻修正)などの手術を加えて鼻先を形成する必要があります。実は、鼻尖縮小を正確にできる技術のある医師は多くなく、安易にプロテーゼで鼻先を高くしてしまうクリニックもありますのでご注意ください。
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以上のことを踏まえ、当院ではI型プロテーゼの使用を推奨しております。

それでは、当院の鼻のプロテーゼ手術の工程を、ステップ1~3の図を解しながらご説明させて頂きます。

【ステップ1】患者様の理想値を確認します

手術当日は、再度“鼻の曲がり”や“鼻の凹凸”が無いかを、正面・横・斜め・鼻下からと各方面からしっかりと確認した上で、事前のカウンセリングでお話した、患者様に適した“理想値”を元に最終的な高さを決め、デザインを付けていきます。

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カウンセリングの際に説明した理想値から、高め希望なのか、控えめ希望なのかどうかを、高さの相違が無いようにこの時点でしっかりと確認する事が重要となります。

【ステップ2】患者様の元の鼻の高さに合わせて丁寧に削っていきます

鼻の形は、皆さん少しずつ違いがあるものです。
その為、当院では患者様の鼻に合わせながらプロテーゼを丁寧に削っていきます。
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この時の削り方や微調整に、医師のセンスと高い技術力が求められます。又、この削り方次第でプロテーゼの高い・低いが大きく変わってくる為、とても重要な工程となります。

【ステップ3】いざ挿入、高さの最終確認を行い縫合していきます

患者様に合わせて削ったプロテーゼを再度消毒し、鼻の穴の中から挿入していきます。
挿入後、高さ確認のために患者様には、鏡を2つ(正面に1つ・真横に1つ)持って頂きこの高さで問題ないか確認をして頂き、相違が無ければこのまま縫合して手術終了となります。

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※高さ確認もして頂きますが、術中は腫れも出ておりますので100%の高さを確認する事は出来かねてしまいます事をあらかじめご了承下さいませ。

プロテーゼの削る前・削った後の写真

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以上のように、患者様一人一人に合わせてその場で丁寧に削っていくので、同じものは一つとありません。その為、あなたに合わせた、世界に一つだけの鼻へと導くことが可能となっております。

この記事で取り上げている鼻の施術について、
詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

鼻の構造(水の森美容外科 公式サイトへ)

    鼻は顔の中心部なので少し鼻筋を通すだけでもグッと顔のバランスが良くなります。当院HPでは、鼻の治療について詳しくご説明しておりますので、是非とも御参考下さいませ。

2017.10.17

お鼻