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当院でも人気の高い鼻のプロテーゼ、患者様の質問の中には「鼻のプロテーゼを検討していますが、入れ替えのメンテナンスが必要なのですか?」という相談をされることがあります。鼻のプロテーゼは正しく手術を行なっていれば入れ替える必要はありません。当記事では、鼻のプロテーゼの手術についてや入れ替えが必要になってしまう理由を詳しく解説していきます。

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患者様からのお悩み

はじめまして。
私は、昔から自分の鼻にコンプレックスがありました。 鼻が低くて丸いのがとても嫌で、ずっと悩んできました。
最近、美容整形が身近になっていることから、私も美容外科へ相談に行ってみました。 カウンセリングの際、お医者さんに「鼻のプロテーゼを入れるといいですよ」と勧められ、手術をするかどうか迷っています。

鼻のプロテーゼを入れることで私の低い鼻が高くなるそうです。 私は、ヒアルロン酸は定期的にしないといけないけど、プロテーゼは一生物だと思っていたんですが、相談させてもらった美容外科のお医者さんは、「入れ替えが将来的に必要」と言っていました。 てっきり、一度手術したらそのままずっとなにもしなくていいと思っていましたので、数年おきなどに手術をしないといけないというのはちょっと考えてしまいます。 しかし、どこかのサイトでは、鼻のプロテーゼは入れ替えは必要ないというのも見たりして、わからなくなってしまいました。 鼻のプロテーゼは入れ替えが必要なのか。もし必要なら、その理由を知りたいです。

私は、鼻にプロテーゼを入れています。 18歳の時に入れたので、もう5年以上経つんですが、最近、鼻に入れたシリコンは石灰化するというコワイことを聞きました。 だとしたら、恐ろしいし、取り出した方がいいのかなと思い不安になっています。
今回は、鼻のプロテ―ゼについてのご質問を2つ取り上げていきたいと思います。
ひとつは、鼻のプロテーゼをする場合、将来的に入れ替えが必要と言われたという内容ですね。 このようなご質問はよく頂くことがあります。 正しく手術を行っていれば、本来入れ替えは必要ありません。 しかし、医師の技術が未熟であるが故に、正しくない方法で手術を行っているケースがあります。

その場合、将来的にプロテーゼが皮膚を突き破り飛び出してくるリスクがあります。そのような事が起きた時に、クリニック側が責任を持たなくてもよくするために「入れ替えが必要である」と伝えていることがあるようです。 二つめは、鼻のプロテーゼは長期間入れていると石灰化してしまうのか?抜いたほうがいいのか?といったご質問ですね。 一部の医師が石灰化することを危険であると不安を煽っているといったこともあるようですが、実際のところ石灰化することで身体や見た目に害を与えることはありません。

今回は、こちらの二つのご質問に対して私、名古屋院副院長の西川が詳しくご説明させて頂きます。

鼻プロテーゼの手術について

鼻のプロテーゼの手術の効果

日本人は比較的、生まれつき鼻が低い方が多い人種と言われています。 鼻1
鼻の鼻骨部分から鼻尖部分にかけてプロテーゼを載せるように入れることで、低い鼻を高くすることができます。 鼻プロテーゼの手術は、美容外科の鼻の手術の中で最もポピュラーな手術であります。 お顔の印象をスッキリ見せることもできるため、とても人気の手術です。

当院で行う鼻のプロテーゼの手術方法

① 希望の高さを確認し、患者様のお鼻の形に合わせてプロテーゼを削ります。
② プロテーゼを削ったら、鼻の穴の内側を切開し、プロテーゼを挿入します。
③ 最後に患者様に高さを確認して頂きます。
④ 希望の高さになったら、切開した部分を縫合し、終了です。
鼻2 術後はプロテーゼがズレないように、3日間テープで固定をして頂きます。 肌色の肌になじむ色のテープを使用していきます。

詳しい手術手順に関しては、下記の記事をご参考下さい。
鼻が希望の高さとは違う。高すぎる、低すぎる。

鼻のプロテーゼは入れ替えが必要なのか

今回のご相談のように、鼻のプロテーゼの手術を受ける際に、「将来的に入れ替えが必要になる可能性がある」と言われるというお話はたまに耳にします。 では、本当に鼻のプロテーゼは、一度挿入したら、入れ替えをしていく必要があるのでしょうか?

答えは・・・・・「NO!」です。

正しく手術を行っていれば、鼻のプロテーゼは半永久的に入れ替えをする必要のない手術です。しかし、場合によっては、「入れ替えが必要」になってしまうような方法で手術を行っている場合があります。それは、どのような場合であるか、詳しくお話しさせていただきたいと思います。

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L型のプロテ―ゼを挿入し、鼻先を高くしている場合

一部のクリニックでは、鼻のプロテーゼは入れ替えが必要と患者様にお話しされるようですが、「L型」のプロテーゼを使用している場合は、そのようにお伝えしている可能性もあります。 鼻のプロテーゼには、「I型」と呼ばれるものと「L型」と呼ばれるものがあります。 一昔前までは「L型」が一般的に使われていましたが、現在はほとんどが「I型」を使用しています。
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気を付けなくてはならないのは、L型のプロテーゼで鼻先を高くしている場合です。

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プロテーゼで鼻先を高くしようとすると、常に鼻先にテンション(負荷・鼻先が引っ張られる)がかかった状態となります。 そのような状態で長期間を過ごしていると、少しずつ鼻先の皮膚が薄くなってしまい、いずれ皮膚を突き破ってプロテーゼが飛び出してしまうのです。

これは、徐々に薄くなっていきますので、ご本人も飛び出してくるまで気づかないことが多いようです。5~10年、あるいは10年以上経過する中で、少しずつ薄くなってしまい、飛び出してしまうのです。 手術をする際にL型のプロテ―ゼを使い、鼻先を高くしているクリニックでは、万が一このような事が起こってしまったとしても、クリニック側の責任にならないよう、「プロテーゼは入れ替えが必要である」と説明していることがあるようです。

《当院で使用しているI型プロテーゼ》
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本来、プロテーゼで鼻先を高くしてはいけない

それでは、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。 それは、患者様の希望と医師の技術がマッチできていないために起こるパターンが多いように感じます。詳しく説明していきましょう。 鼻の手術をご希望される患者様の多くは、「ただ鼻根を高くしたい」という方は実はあまり多くありません。「鼻を高くし、鼻先もスッキリさせたい」という方の方が圧倒的に多いのです。日本人は、もともと団子鼻の方が多いからかと思われます。
このような方は、「鼻尖縮小」や「耳介軟骨移植」といった手術を行う必要があります。

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鼻尖縮小の施術ページ

本来、このような手術を行わなくてはなりませんが、L型プロテーゼを使い、鼻先を細く高くするクリニックが多いのはなぜでしょうか?それは、「鼻尖縮小+耳介軟骨移植」といった手術は難しく、正しく手術を行える医師がとても少ないのです。

このような手術を行っても、きちんと鼻先を細くする効果を出すことができないということを医師本人がわかっているため、L型のプロテーゼを使い鼻先まで高くしようとしてしまうのです。 そうするといずれ飛び出てきてしまうというリスクが生まれ、トラブルになるのを事前に防ぐ手段として「入れ替えが必要」と伝えることで保険をかけているということでしょう。

L型プロテーゼ+鼻尖縮小 という手術は意味がありません!

また、このようなケースもよく耳にしますので、注意をして頂きたいと思います。詳しくご説明いたします。

先ほどもお伝えしたように、鼻筋を高くする+鼻先も細くするという場合は、I型プロテーゼ+鼻先縮小(鼻尖縮小・耳介軟骨移植)を正しく行う必要があります。 150b6c4b48bb91a64522cb31d15f7bc8 鼻先を細く、高くする効果のある治療は、鼻尖縮小+耳介軟骨移植という方法で行うため、鼻筋を通し、鼻根を高くするのはI型のプロテーゼで十分な効果が出せるのです。 すなわち、鼻尖縮小を行うにも関わらず、L型のプロテーゼを挿入することはありません。

このような場合は、正しい鼻尖縮小を行っていない、または正しく行うことができないということがほとんどです。 鼻尖縮小を正しく行えないため、鼻先に変化を出すためにL型プロテーゼを使用するのです。 このような方法では、鼻尖縮小自体意味を成していないので、費用も無駄になってしまいます。 「L型プロテーゼ+鼻尖縮小などの鼻先を修正する手術」の組み合わせを提案された場合は、きちんと手術を行っているのかどうかを疑ってみるとよいかと思います。

鼻のプロテーゼは石灰化するのか?

ここまで、「鼻のプロテ―ゼは入れ替えが必要か」という質問に対し、その詳細をご説明しました。
今回は、もう1つご相談を取り上げていましたので、こちらについても回答していきます。 鼻のプロテーゼは長年入れていると石灰化するのか? というご質問ですね。
ネット上でも一部の記事にプロテーゼは石灰化するので危険であるというものを見かけたことがあります。 確かに、プロテーゼを挿入してから10年以上経過された方のシリコンを抜去すると、石灰化していることがあるのは事実であります。

しかし、石灰化するということがあっても、身体に害が及ぶようなことはなく、また表面的に見た目が悪くなってしまうということもありません。何も悪いことはないというのが本当のところかと思います。 このような情報は、なんらかの理由でプロテーゼに批判的な医師が「石灰化」という言葉を使い危険なイメージを強調しているように感じます。 そして、そのような記事を見かけた一般の方に誤解を招いてしまう表現であるかと思います。

石灰化というのは、一見怖いイメージを持たれるかもしれませんが、見た目に悪い影響を与えることも、身体への支障もありませんので、ご心配されなくても問題ありません。 インターネットの情報は全てが正しいというわけではありませんので、このような情報は鵜呑みにされなくてもよろしいかと思います。
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鼻のプロテーゼは入れ替えなくて問題ありません

それでは、最後に今回頂いたご質問に関して、簡潔にまとめていきたいと思います。


・鼻のプロテーゼは正しく手術を行っていれば、一生入れ替えをする必要はありません
・入れ替えが必要と説明された場合、L型プロテーゼを使用していることがあります
・L型プロテーゼは長時間鼻先にテンションがかかるため、経過とともに皮膚を突き破り飛び出す可能性があります
・鼻先を細くする手術は、プロテーゼではなく、「鼻尖縮小・耳介軟骨移植」などで行います
・鼻尖縮小を行うにも関わらずL型プロテーゼを挿入することはありません
そのような場合は、一度疑ってみてもいいでしょう
・鼻のプロテーゼは長期間入れていると石灰化することはありますが、身体や見た目に悪影響を与えることはありません

鼻のプロテーゼをお考えの方は、カウンセリングなど受けられる前に以上のことを知って頂いた上で、きちんと知識を持ってクリニックへ足を運んでみましょう。 少しでもおかしいなと感じることがあれば、手術を即決せず、一度冷静になってもう一度この記事を読み直されることをお勧め致します。

この記事で取り上げている鼻の施術について、
詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

鼻プロテーゼの施術(水の森美容外科 公式サイトへ)
鼻の構造(水の森美容外科 公式サイトへ)

2017.10.12

お鼻