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二重を希望される患者様の多くは「こうなりたい」というイメージを持たれて来院される方が大半です。しかし、全てが患者様のイメージ通りになるわけではありません。当記事では二重手術後によくあるケース「希望していた二重と違う」の原因について詳しく解説していきます。

患者様の希望と医師の見解をすり合わせるために大切なこと

インターネット上で『希望の二重にならなかった』という書き込みをよく目にします。
希望の二重にならなかった場合、手術に問題があったのではないか!? と考えてしまうのが患者様の心理かと思いますが、先生の見解はどうなのでしょうか。
勿論、手術自体に問題があった場合は綺麗な二重にはなりません。しかし、希望の二重にならなかった大半の原因は手術以外にある場合が多いのではないかと思います。
医師は医学的な知識の元、解剖学的知識を踏まえ、患者様の希望と合わせて提案をしていきます。
・術前にわかり易く説明するカウンセリング
・適切なシュミレーション
・精度の高い手術

これらの要因がすべて重なり合って初めて、患者様のご満足いく結果に導けるのです。

二重手術で希望通りにならなかった原因

よくある原因としては、以下の事が考えられます。
①患者様へのシミュレーション不足・医師の技術不足
②患者様の希望の二重が手術で可能かを見極める、医師の技量・説明不足
③二重の手術だけで無理やり理想の形を作ろうとした

この3つについて詳しくお話しさせて頂きます。
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患者様へのシミュレーション不足・医師の技術不足

希望の二重にならなかったと感じる原因の一つとして、正しいシミュレーションが行われていないケースが多いのではないかと考えられます。
二重瞼の手術をご希望の場合は、専用のスティク(ブジー)を用いて二重幅のシミュレーションを必ず行います。
シミュレーション通りに手術が行われたとすると、いかに的確にシュミレーションが行われたかどうかで「思っていた二重と違う」となるか「希望通りのきれいな二重」となるかどうかの分かれ目となります。

画像処理で二重のシミュレーションを行うクリニックもありますが、患者様の目の開く力・皮膚や筋肉の厚み等は全く考慮されていないシュミレーションとなります。
コンピューターでご自身のお顔に希望の二重をはめ込んだだけなので、患者様の目の状態に合わせたシミュレーションが出来ず、手術後の二重とは当然違ってきます。

シミュレーションは、実際の患者様のお目元で行う事で、術後の仕上がりに一番近い状態を再現出来るのです。
だからと言って、実際の患者様の目元で適当なシュミレーションを行えば良いというわけでもありません。
このブジーを用いて的確に術後の患者様の目元を再現するための適切なシミュレーションには、熟練した細かい技術が必要となるのです。

ブジーの当て方による見え方の違いをご覧ください。
遠藤先生の目
同じ方の目で、同じ幅でシミュレーションをしても、力の入れ具合や二重を作る器具の当て方でこんなにも見え方が変わります。
正しいシミュレーションは、患者様の目の開く力の強弱・皮膚や筋肉の厚み・眉が上がる等の癖までも考慮しながらでないと行えません。
美容外科に携わる医師が増える一方、しっかりと修練を積んでいない医師が増えているといった現状もあり、基本的な技術が疎かにされているケースが多いのではないかと感じます。

水の森美容外科では二重手術を行う際、医師の習得する技術の一つに『適切にシミュレーションを行う』があります。
いかに腫れずに手術ができても、痛みを最小限に手術を行うことが出来ても、このシミュレーションを正しく行うことが出来ないと、患者様に術後のお目元を正しくお伝えすることが出来ません。そのため、医師が正しいシミュレーショを習得するまでは患者様に手術をする事はございません。
また、当院で二重手術のシュミレーションを行う際は、何パターンかの二重幅を1ミリ単位で細かく再現し、患者様にご希望の二重と合わせて提案します。これにより患者様が「思っていた二重と違う」という事のないように事前のシュミレーションを行っています。

患者様の希望の二重が手術で可能かを見極める、医師の技量・説明不足

正しくシミュレーションを行うことが出来ればそれだけで良いのかというと、そうではありません。
患者様が希望される二重を手術で作る事が出来るのかを判断する必要があります。
シミュレーションは、医師が患者様へ術後の状態を正しくお伝えする手段です。
一方、患者様にも理想の二重があり(お写真を持参されたり、アイプチをした状態と同じ目を希望されたり)、その二重を作ることが出来るかどうかを見極めなくてはいけません。
出来ないのであれば、何故出来ないのかをお伝えする事も二重を作るにあたり重要なことです。
カウンセリングや術前の確認で、医師と患者様両者の考えを擦り合わせていく事が「希望の二重と違う」という失敗をなくすために重要なポイントとなります。
その為、カウンセリングで行う医師の説明や見極める技量が非常に大切なのです。

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患者様の希望する二重には様々なものがあります。幅広の平行型、幅の狭い平行型、末広型、奥二重を改善したい等々、100人いれば100通りあります。
医師は、まずご希望の目元を伺った後に実際のお目元でシミュレーションをします。
この時点でご希望の目元を作ることが出来るかどうかを判断出来なくてはなりません。
二重の手術で変えることが出来るのは幅だけで、幅を変えることで二重の形も自然と変わります。しかし、同じ幅で作成したからといって皆同じ目になるわけではありません。

二重の形は、患者様の骨格やまぶたの厚み、目頭の形状、目の開きの強さなど、患者様が持って生まれたもので決まります。
医師は、これらをしっかりと判断し患者様のご希望の二重が手術で再現出来るかどうかを見極めていかなくてはならないのです。

-良くあるケース-
患者様のご希望に多いものの一つとして「平行型の二重にしたい」というご要望があります。平行型の二重は、自然な範囲で出来る人とできない人がいます。
平行型の二重を作るためには、二重幅を広げる必要がありますが、どの程度広げたところで平行型になるかどうかは、患者様の生まれ持った目元次第となるのです。
患者様の「平行型にしたい」という希望だけを鵜呑みにして、安易に広い幅で二重を作成したりすると、以下のお写真のような不自然な眠たそうな目になってしまいます。
腫れ

反対に、こちらの写真は平行型の目でも自然な平行型です。

このように、平行型二重といえども全員が自然に出来るわけではありません。
注意すべき点は、幅を広くしすぎると目の開きが悪くなり、眠たそうな目・不自然な目になってしまうという事です。
平行型になりたいとの気持ちだけで幅を広くしすぎたり、幅広にしたいという思いに捕らわれすぎてしまうと、人により眠たそうな不自然な目になってしまいます。
このような場合「希望の二重と違う」といった事になってしまうのです。
医師は、シュミレーションを適切に行うと共に、患者様の希望する二重が自然に可能な範囲かを見極めていく必要があります。そして、患者様への説明のもと二重を提案していく事がとても重要な事となるのです。
中には、不自然でもよいから平行型を希望する患者様もいらっしゃいます。その様な患者様の場合、ご自身がこれらについて理解して希望される分には「希望と違う」といった不満には繋がらないはずですね。

こちらの記事もご参考ください

二重の手術だけで無理やり理想の形を作ろうとした


こちらも、患者様のご希望に多い「平行型の二重にしたい」というご要望を例に挙げて説明していきます。
目を閉じた時の二重のラインは、どの方も以下の図のように弧の形をしているかと思います。

正しい目1

これを自然に出来る形に逆らって、無理やり平行型にするために目頭側のラインを広くデザインすると、目を開けた時にいびつな二重になります。
アイプチでこのように無理やりな平行型二重にしている方を見かけることがありますが、二重の手術では行う事は出来ません。

目2

他院の手術で、上記のように不自然に作られた平行型の二重を見かける事も少なくありません。上記でも述べたように、二重で調整できるのは幅のみです。
この幅をシュミレーションで見極め、適切な幅を患者様に提案していく事が医師に必要とされます。

患者様の希望の二重が出来ない場合

上記を踏まえ、切開法や埋没法で患者様のご希望の二重が出来ない場合はどうしたらよいのでしょうか??
その場合は、二重の手術だけで無理やり理想の形を作ろうとせずに、その他の手術を組み合わせることでご希望の二重に出来る場合もございます。
例えば目頭切開です。目頭切開とは、蒙古ヒダと呼ばれるヒダを切り取り、ご自身の目を大きく見せる手術です。一般的には、目を横方向に大きく目を近く見せる効果があり、患者様の目元の形状によっては二重の内側を広く見せる効果も期待できる場合があります。また、平行型の二重を自然な幅で作ることが出来る可能性が増します。
その他にも、眼瞼下垂手術という手術もあります。眼瞼下垂手術とは、目の開きを強くする手術です。
作りたい二重の幅が患者様ご自身の目を開く力では眠たそうに見える場合、眼瞼下垂手術を行う事で、幅は広く目の開きも良い二重を作ることが出来ます。
上記の手術でも限界はありますが、単純に二重を作る手術よりも理想の二重に近づけることが出来る可能性がぐんと広がります。

まとめ


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今回のケースのように「希望の二重と違う」という患者様の不満にならないようにする為には以下の点が重要になります。
手術が適切に行われることが前提となりますが、
①シミュレーションが適切に行われる
②手術で可能な二重のラインをしっかりと伝えてくれる
③二重手術で出来ない目元も、二重手術以外の方法を提案してくれる

この3点がしっかり出来ている医師かどうかを確認することで「手術前と話が違う」「手術をしたのに希望と違う」といった失敗を防ぐことが出来るかと思います。

この記事で取り上げている二重の施術について、
詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

二重手術「埋没法」(水の森美容外科 公式サイトへ)
二重手術「切開法」(水の森美容外科 公式サイトへ)
目の総論(水の森美容外科 公式サイトへ)

2017.10.02

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